ギザギザ山の登り道はすごく険しいです。
身軽な妖精達にとっても、楽な道のりではありません。
「森の中では君たち以外のプーカを見かけなかったけど、みんな隠れてたの？」
坂道を進みながらリミイが言いました。
「違うと思うよ。村祭りが近いから他のみんなは準備でいそがしいんだよ。
だから森では誰にも会わなかったはずだよ」
その時、カインの耳に怪しい音が聞こえました。
「リミイお姉ちゃん、何かこっちに近づいてくるよ」
カインが言うと、リミイは耳を澄ませてみました。
確かに何か地面を這いずるような音が聞こえてきます。
ラディーも、その音に気づいていいました。
「あの音はきっとヘビさんだよ。どうしよう？」