リミイはすばやく弓を構えて、矢をつがえました。
キリキリと引きしぼり、射ました。
矢はヘビの喉にささりましたが、ヘビはものともせずに大口を開けてむかってきます。
リミイは二の矢、三の矢、と放ちました。
矢は突き立ちましたが、ヘビの動きは止まりませんでした。
その時、カインがちょこちょことヘビの前に進み出ました。
「カイン、あぶないからどいてろ！」
ヘビが食いつこうとしましたが、カインはギリギリで避けました。
リミイはヘビの頭が横に向いた瞬間を狙いました。
矢はヘビの頭を串刺しにしました。やがて、ヘビは動かなくなりました。
ラディはリミイの側に駆け寄ってきました。
「リミイお姉ちゃん、つよーい」
「カインが囮になってくれたからね。じゃあいこうか」